「鳴潮 Wuthering Waves」レビュー

ゲームレビュー

皆さん、鳴潮というゲームを知っていますか?
最近色んなところで広告を見るようになった、案件をやっているyoutuberも結構目についた。公式の「売りたい」という熱量が伝わってくるよなぁ…
本作を「ポスト原神」みたいに持ち上げる人もいるという
実際どうなの? 面白いの? 独自の良さはあるの? というところをレビューで明らかにしていこうと思う

総評・感想としては、「良いところは良いけど、悪いところは悪い、尖ったゲーム」といった感じ
それでは早速レビューしていこう

いいところ

モーションが美しい

キャラクター(共鳴者)の攻撃モーションが作りこまれている。
非戦闘時にも、ついつい技を繰り出して眺めたくなってしまうほど。このゲームを続けていくうえで、大きなモチベーションになった
ゲームレビューはどうしても、わかりやすく書こうとすると、いいところよりもわるいところの文章量が多くなってしまう
だからこのページを開いてくれた人には、ぜひこのモーションスクショだけは見ていってほしい

熾霞(シカ)の気に入ったモーション

熾霞はモーションが気に入ったので、初期配布だけど、ずっとメインアタッカーとして使ってました


謎に後ろを向いたカッコイイ射撃からの、啓礼!

銃をクルクル回す

硝煙を吹き消す

鑑心(カンシン)の気に入ったモーション

手甲で戦うキャラ

コンボを3段目で止めると…アホ毛を触ってポーズを決める

コンボを最後まで決めると、ウィンクしてくれる!

ヴェリーナの気に入ったモーション

通常攻撃初段から可愛い…!

ちなみにボスの攻撃をこのウィンクでパリィできます


シャッターチャンス!


エフェクトも綺麗

 

アクション

ジャスト回避やパリィによって、爽快感のある戦闘を味わえる

パリィ可能な敵の技は、敵の体に光の環が発生する。この光の環に合わせて攻撃するとパリィできるようになっており、
アクションが苦手な人でもタイミングが合わせやすくなっている。敵のモーションに慣れていない初心者でも、簡単にパリィを出すことができる。

パリィを繰り返すと敵を行動不能にできる、というのが強い。パリィを積極的に行いたくなるようにデザインされている

ただし、☆4キャラの中には、狙ってパリィを決めるのが難しいキャラもいる(後述)

 

探索が楽

垂直の壁をダッシュの速度で登ることができる。ネズミ返しがあっても飛び越えることができる

スキャンで素材の植物などを強調表示できる

 

ソラガイド

日課クエストを表示してくれる


ほしい素材の周回クエストを表示、ファストトラベルまでできる。便利

 

グラフィック

キャラクターの顔の一部をアップする演出が多いが、細部まで作りこまれていると感じた

ムービーシーンの構図も臨場感を感じる

スクショをとってて楽しい

オープンワールドの遠くの景色の描写も霧がかかっていたり、遠くが青くぼやけているような描写で美しい。


「あそこまで行ってみたい」と思わせる、いいグラフィックだ

 

運営の対応の速さ

このゲームの運営、実はメールアドレス流出事故を起こしている
その際には被害者にアマギフ1万円を払った

そもそも流出事故起こすなという話ではあるが、この対応はかなり速かったように思う

Ver1.1の繰り上げ実装を実施

公式によると「皆様がより早く『鳴潮』のさらなるゲーム内容を体験できるようにするため」とのこと

スカーの股間の海苔を除去

ひとつ面白い話を挙げると
キャラクターの一人、スカーは、初期はズボンの股間部分に謎の黒い線が入っていた


これが妙に目立って面白く、「前張り」「股間に絆創膏」「おにぎりの海苔」とネタにされていた


アップデートで「海苔」は無くなり、普通のズボンになった

 

会話テキストにて、一部の造語に注釈がつくようになった

テキスト中に固有名詞が多く、理解が難しいという意見が多かったためだ

 

また、当初はモブNPCの名前にのみフリガナがあり、主要登場人物の名前にはフリガナがなかった。

初期はメインキャラの名前に字幕がない

メインストーリーはボイスがあるため、「主要人物の読み方は聴けば分かるでしょ」と考えたのだろうか
しかしガチャ排出キャラであってもストーリーで出番がないものもいる。聞き逃す可能性だってある。

いつの間にか読み仮名が振られている

これもすぐにフリガナが付くよう修正された

別に「海苔」とかそんなにすぐ直さなくてもいいだろ! と思うところもあるが、運営の手が早いのは間違いなくいいことです。

 

 

賛否両論点

鍵縄が使える箇所が少ない

鍵縄とは空中に浮かんだポイントに、縄をひっかけて移動するアイテム
鍵縄ポイントがあると、高所や遠くへ一瞬で移動できて楽なのだが
頻繁に設置されているのは城内など一部のマップのみ
フィールド上ではあまり見つけられない

探索用のアイテムというよりは、定点に配置された移動ギミックを使うためのものという印象
ス〇イダーマンのようにはいかない

育成素材が足りない

突破素材、スキル強化素材なども足りないが、一番足りないのは音骸の経験値

音骸は一人5体装備でき、その5体すべてのレベルを上げる必要がある
これを1パーティ=3キャラ分育成するだけでも15体育成する必要がある

最上級の金枠の音骸はレベル上限が25なのだが、レベル20→25に上げるための経験値は、レベル1→20に上げるのと同じくらいの量を求められる

まあ、ソシャゲのゲームデザインとして、毎日コツコツやっていくようなデザインにするのはそれであってると思います

 

 

原神と似すぎている

常に原神と比べられているようだ。ネット上では原神と比較した意見や、どちらがどういう点で優れているか、みたいな論争が多々見受けられる
5chのスレもちょっと見てみたが、何を語るvにしても原神の影がチラついてしまう印象を受けた

これはデメリットにしかなっていないわけではない。原神ユーザーにとっては新しいことを覚える負担は減る。
操作やシステム等は原神でいう「○○」と認識できるものが多いらしい
個人的には原神は2年前にちょっとやったきりで記憶はあまりないのだが

ただこのゲーム、システムにも造語が多いんだよな
先駆ラジオ(バトルパス)、ソラガイド(日課&育成素材一覧)、集音(ガチャ)
そういうところを原神で予習できていたら、本作をもっとスムーズに楽しめていたかもしれない

 

キャラデザが派手じゃない

白、黒、灰色がメインのキャラが多い
長身で頭身の高いキャラが多い印象もある

プレイ以前に見た目だけで判断すると「みんな似たようなヤツらだな」と思ってしまう
実際遊んでみると、声や性格の違いが分ったり、作りこんだモーションとエフェクトのおかげで個性を感じられるのだが…

選んだ☆5キャラがもらえるチケットで私はヴェリーナさんを引きました
回復とバフを両立できる貴重なキャラで強い、というのは後から知った話で
「全身黄緑のロリ」というだけで、メチャクチャ目立ってたからです

 

パリィできないキャラがいる

キャラによっては通常攻撃の1段目でパリィができない
必殺技扱いの共鳴開放などを使えば、そういったキャラでもパリィを出せる場合があるが、いかんせん狙いえる機会が限られる

メインで使ってるキャラが、散華、熾霞、ヴェリーナなのだが
散華と熾霞は通常1段目でパリィできなかった。
ヴェリーナはできた
後から引いたカンシンとカカロも通常1段目でパリィできた
持ってるキャラの範囲だと☆5キャラは通常1段目でパリィできるようだ

回避があるため、パリィできないからと言って大きく難易度が上がるわけではない。
しかし、共鳴ゲージの削りが遅れるため、被弾の機会は増える

せっかく作られたパリィシステムを、活用できないというのはもったいないと感じる
しかし、ガチャを使って売り上げを出すゲームであるため、キャラ性能に差異が生まれてしまうのは仕方のないことではある
そして准尉の銃撃や近衛の刀でも怯まない敵を、ウィンク一発で止めてしまうヴェリーナさん…強い(確信)

 

わるいところ

ストーリーが意味不明

わからない単語大杉。具体例をだすと…

ゲーム開始後、約10分。

主人公が巨大な龍の彫像を見ると、突然本物の龍が現れたような幻覚を見たシーン

開始10分でこれである

外部サイトやストーリー後半で得た情報で補足すると、

  • 歳主とはこの地域の一つの都市に1体いる龍の姿をした上位存在
  • 文明の守護者であり、都市の指導者に対して、アドバイスとかしてくれる
  • この世界にあふれる災いを克服するための「灯台」とみなされている

たぶん歳主=「神」と思っておけばそこまで間違ってないんじゃないかな。
何も知らない人は上で箇条書きしたようなことを、真っ先に知りたいと思うんだけど、それが全く把握できない文章になっています

主人公は記憶喪失のはずなのに作中単語への対応力が高すぎる。かなり頭いいですよコイツ

次の謎シナリオ

コンシ様から渡された暗号の一つ「マンゴスチン」について調査した時の流れ

1.特に説明もなくマンゴスチン(果物)を渡される

2.町の出口で通行証がなくて困っていたカンシンに偶然出会う

3.カンシンは戦場で人探しをする依頼を受けていた。主人公も一緒に戦場まで向かうことに

4.兵士にマンゴスチンを見せたら、手りゅう弾と間違えてパニクってしまう

5.兵士のコメント要約「マンゴスチンは他の地域から輸入してこないと手に入らない。現在は戦争中で、生活物資の輸送が優先されている。マンゴスチンのような嗜好品にありつけるようになるのは、戦争に勝った後だろう」

6.ヤンヤン「マンゴスチンが、戦争を指していることがわかりました」

そうはならんやろ

 

 

スカーとの会話

コンシ様から渡された暗号の一つ「謎の葉っぱ」を解くために、廃墟と化した村までやってきた主人公。
そこでスカーという人物が現れ、村で何があったのかを仄めかしながら、主人公に推理するよう迫ってくる

ここもとにかく分かりづらい。

多分以下のような流れがあったと思われる

  1. とある小さな村では、大勢の村民の願いをかなえるため、一人を選んで犠牲にするという風習があった。
  2. そこでスカーは村長から願いをかなえてやる代わりに、犠牲者を一人選べと提案される
  3. スカーは提案を断る
  4. 村人からつまはじきにされ、人が消えていく元凶扱いされる
  5. スカー村を滅ぼす?(村で何が起こったのかは明言されない)

これを村民=白山羊、村長=山羊飼い、スカー=黒山羊というたとえ話を使って、「物語」として長ったらしく引き伸ばして聞かされる

そもそも犠牲になって消えた人はどうなったんだよ? 奴隷として売られた? 人体実験にでも使われた?

私は最後まで聞いたが、「物語」を中断していきなり戦闘に入るという選択肢もあるようだ

「自分で考えて理解してください」みたいな説明なし展開は、魅力がないと誰もついてこないのが難しいところだよなぁ

そしてスカーに対して「電波」「自分に酔ってる」と批判が集まることになる。ある意味公式の犠牲者とも言える

 

 

アンコとアールトが出たあたりから面白くなってくる。

ロリとチャラ男が賑やかにしゃべってるだけで、なんか面白そうな雰囲気が出てくる。
「第五幕から面白いから、そこまでは我慢してプレイしてくれ」ってネットの声が度々あるのもわかる。でも初期実装分のメインストーリーの最初の3分の2がつまらないって、それはかなり致命的ですよ。

ちなみにメインストーリーの進行にはユニオンレベル上げも求められる。Wikiの任務一覧で並んでいる量以上の時間がかかります

さらに「ストーリーが長い」というのが公式お知らせに問題点として載っていた
お前らそれでいいのか? 面白いと思って作ったんじゃないのか?

 

漢字が読みにくい

特に人物名

・秧秧(ヤンヤン)
・熾霞(シカ)
・丹瑾(タンキン)
など

漢字が日本の一般的な読み方ではない。変換もできない。気づいてしまった人がいるかもしれないが、このページ、途中から人物名が力尽きてカタカナになっている。

タイトルの「鳴潮」を「なるしお」と呼んでる人が多数いて、案件youtuberがみんな「なるしお」じゃなくて「めいちょう」ですよ、と言っていた。
公式としては正しい読み方をしてほしいのだろう。

本国が中国なので、文化の隔たりとして漢字が読めないのはある程度仕方のないことではある

 

直観的でないUI

ポーズメニューの1ページ目から2ページ目に移るためにはRBボタンで移動する必要がある。カーソルを右にやっただけでは遷移できない

なぜかマップとバッグがメニューの2ページ目にある
マップはファストトラベルなどで頻繁に使う、バッグも消費アイテムを使ったり、持っている素材の個数を確認するために使うことが多いのだが…

一応サークルメニューから呼び出しもできる

 

意図しない戦闘離脱

ボスとの戦闘エリアの判定がおかしく、急に戦闘離脱扱いになってボスのHPが全快する、という不具合に遭遇した
一度しかなっていないから、アプデで改善したかも
オープンワールドとして、戦闘開始と逃走をシームレスにした結果の不具合だろう

 

要求スペックが高め

iOS版は必要スペック:iPhone11、推奨スペックiPhone13
個人的感覚として、「それなりを求めてくるな」という印象
5chのスレで鳴潮信者が原神信者を煽るときにスペック煽りをしてたので、やっぱりある程度人に自慢できるくらいのスペックは求められるのだろう

これは私の環境だが、あまりにもロードが長くてSSDに入れなおした、HDDだと2、3分かかることもある
さらにHDDだとカクカクで移動するだけでストレスがある

EpicのストアページにはSSD推奨とは書いてなかった
有志WikiにはSSD推奨とあるがソース不明
ソース不明だけど、明らかにSSD推奨な動きをしてるのが怖いところ

Epicで配信しているが、Epicのランチャーから起動できない不具合がある
「インストールフォルダからランチャーを直接起動」「Epicを介さず公式サイトから直にダウンロード」などで一応の対処はできる。私はインストールフォルダから直接起動した
ただしデメリットとして、プレイ時間が記録されていない。レビューならプレイ時間出したかったのだが…
これは自分の環境だけでなく、多くの人に発生している不具合なようだ

 

実装キャラ全員の掘り下げストーリー(連星任務)がない

実装キャラの中にはメインストーリーに全く登場しないキャラもいる
キャラクターに興味や愛着が湧くと、ガチャを引くモチベーションにもなる

しかし現状、「あのキャラについてもっと知りたい!」と思っても手っ取り早く知る機会がないことが多い

一応好感度を上げていくと、過去話や思い出の品を知ることはできるが、好感度上げにもかなりの時間がかかる仕様になっている
あとは掘り下げといえば、youtubeのキャラ紹介PVくらいだろうか

少なくとも実装分の☆5(最高レア)共鳴者の分の掘り下げクエストが欲しかったところ
現在(6/15)実装されている☆5キャラは限定含め7人だが
連星任務があるのはリンヨウ、キエン、インリンの3人分だけ
恒常☆5で連星任務があるのはリンヨウだけ

カカロに至っては、☆5なのにメインストーリーでの登場なし、連星任務もなしでどういったキャラなのか知る機会が本当に少ない


カカロ

連星任務自体のクオリティは高い。1~1.5時間ほどと一つの任務にしては長め。モブも含めてボイスがある。
単純なキャラ掘り下げに終始せず、考えさせられる展開や何とも言えない余韻を残す展開も。

作りこまれたムービーも挿入される。

一話完結のドラマか、短めの映画を観たくらいの見ごたえがある。
メインストーリーよりわかりやすいし

総評

クオリティは高い
アクションは同開発のパニシング・グレイレイヴンをちょっと遊びやすくした感じで、手軽に爽快なアクションが楽しめる。
ストーリーも終盤や連星任務は面白いから、これから良くなってくることが期待できるが、最序盤があれはちょっとキツかった。いや、プレイしてるときは聞き流してるんだが、録画を見て、記事のために要約しようとすると途端に頭痛くなってくるんだよなぁ

育成素材がたりない問題と、キャラによってはパリィできない問題は毎日やろう、高レア集めようというメッセージだろう、基本無料だししゃーない

全体的に独自のこだわりも感じるが、原神という明確な比較対象がどうしても頭をよぎる
まったく興味のない人に「お!?」と思わせるパンチ力に欠けているように思う

運営の対応が速いため、これからアップデートで良くなっていく可能性も高い。ただ、メルアド流出のような明確なミスや、ズボンのチャックを速攻で消すなどズレた対応もあるため、少し身構えて待つのがよいかもしれない。

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