【ドラゴンエイジ ヴェイルの守護者】ポリコレ炎上でシリーズ終了? 初代信者が評価の分かれる最新作をレビューする【Dragon Age: The Veilguard】

ゲームレビュー

はじめに

ドラゴンエイジ:ヴェイルの守護者が発売されましたね。

知ってる人もいるかと思いますがこの作品、結構荒れてます。ポリコレ(DEI)がひどいとか、ディレクターが解雇されたとか、開発会社で大量解雇があり社員が全盛期の1/4しかいないとか、シリーズが終了するかもしれないとか…。
結構ヤベェゲームとして知れ渡っているようなのです。

以下の記事で「多くの開発者をEA内のほかのプロジェクトに異動させ、『今後は「Mass Effect」シリーズ新作に専念する』とあります。これが、ドラゴンエイジシリーズの終了を示唆しているのではないかという、不安を呼んでいるのです。

EAがBioWareの再編を発表 一部スタッフを別のチームへ異動させて今後は「Mass Effect」新作の開発に専念
https://jp.ign.com/dragon-age-dreadwolf/78175/news/eabioware-mass-effect

ところでお前ら、買ったか? 買ってねぇよなぁ!

クソと分かってるのに買うわけないでしょ…

しょうがない! 私が買ってみて、本当にクソなのかを検証してやろうではありませんか!
37%オフで5460円で買えましたよ。発売後たった一か月半しか経っていないのに、太っ腹ですね!

ちなみに初代(Dragon Age: Origins)は3周以上はやりました。ただ2はやってなくて、3にあたるインクイジションもちょっと触って途中で飽きてしまったので、ガッツリプレイするのは初代ぶりになります。
果たして楽しめるでしょうか…? チェックしていきましょう。

本レビューにはネタバレが含まれます

基本情報

タイトル ドラゴンエイジ: ヴェイルの守護者
メタスコア 82(PS5)
steamのレビュー やや好評
開発元 BioWare
パブリッシャー Electronic Arts
対応ハード プラットフォーム PlayStation 5、Xbox Series X/S、Microsoft Windows

総合評価:

UI
シナリオ
世界観
キャラクター
グラフィック
音楽
熱中度

要素

戦闘

クラス

本作には戦士、魔導士、ローグの三つのクラスがある。

戦士は剣+盾と両手武器を扱うクラス。魔導士は炎上、凍結、感電などの呪文を扱うクラス。ローグは弓と二刀流を扱う、前作だとアサシンとか吟遊詩人的なクラスだった。

今回のプレイでは戦士を選択

近接攻撃

Xで近接弱攻撃、Yで近接強攻撃ができる。それぞれのボタンを長押しすることでチャージ攻撃を行うことができる。

派手なフィニッシュムーブを決める

遠距離攻撃

戦士の場合はRTで盾を投げて遠距離攻撃ができる。
剣+盾装備でも、両手剣装備でも盾投げは使えるが、剣+盾の場合は跳ね返ってきた盾に強攻撃を行うことでバウンドさせ、連続で投げることができる。

弱点

敵のHPゲージはいくつかの種類があり、それぞれに有効な攻撃が異なる。
例えば「障壁」なら遠距離攻撃が有効、「鎧」には強攻撃が有効である。

黄色いゲージの「鎧」には強攻撃が有効

スキルと憤怒

主人公はレベルアップでスキルポイントを獲得できる。スキルツリー画面でポイントを消費し、ダメージアップや戦闘中に使用可能なスキルを習得できる。

一度にセットできるスキルの数は3つまで。

戦闘でダメージを与えると「憤怒」ゲージがたまる。一部のスキルを発動するには、憤怒ゲージを消費する必要がある。また、憤怒ゲージは戦闘が終わるとゼロに戻るため、戦闘のたびに溜めなおさなければならない。
溜めようと思えばすぐ溜まるため困ることはないのだが、これは事前準備を重視する戦略RPGではなく、その場の判断を重視するアクションゲームらしい調整といえる。

下のゲージが「憤怒」ほとんどの攻撃系スキルは憤怒を消費する

仲間のスキル

仲間もスキルを持っている。全員がそれぞれ5つのスキルを持っているが、セットできるスキルの数はこれまた3つのみ。

仲間のスキルを発動するためのサークル

仲間のスキルもプレイヤーが指示して発動できる。特定の敵を狙ったり、後述の「爆発」を引き起こすことで戦闘を有利に進められる。

仲間のスキルの発動にはRBで開けるスキルサークルが使える。スキルサークルを開いている間は時間が止まっているため、冷静に考えて指示が出せる。
LTを押しながら方向キーかRB、RTを押すことでも仲間に指示を出せるが、この間は時間停止しない。

LTを押しながら該当ボタンを押すことでも指示を出せる。はっきり言ってレイアウトが洗練されていない

爆発

敵に特定の状態を付与した後に、決められたスキルを使うと「爆発」を起こせる。爆発が起こるとその敵の動きが一時的に遅くなり、自身と周囲の敵に大きなダメージを与える。

ルーン

冒険中に手に入る「ルーン」を装備することで、無敵化や状態異常付与、一時的な耐性無視など特殊な効果を得られる。

一度に装備できるルーンは3つ。

ストーリー

会話選択肢

本作には豊富な会話選択肢が用意されており、プレイヤーの選択によってストーリーが変化する。選択肢によってはその後の展開に影響が出るほか、同行している仲間の好感度が上下することもある。

アイコンで選択肢がどのような態度を示すかをある程度類推できる

態度が硬化

ストーリー中、仲間の「ナーブ」か「ルカニス」のどちらかを支援することになる、という展開がある。

その後、選ばれなかった方の「態度が硬化」する。
態度が硬化した仲間は、回復スキルを使用しなくなる、一部の攻撃スキルの威力が上がるという変化が起こる。

「仲間の態度が硬化した」

その他

キャラメイク

キャラメイク設定可能な項目は、大きく分けて以下の通り

  • 血筋(種族)
  • 外見
  • クラス
  • 勢力(生い立ち)
  • スタイル(難易度)

ジェネリックシェパード少佐ができた

外見の項目では、炎上した「代名詞」「手術跡」といった要素の設定もできる。詳しくは後述。

着せ替え

武器や防具などの性能はそのままで、見た目だけを別の装備に変更できる。
これにより、性能にかかわらず好きな装備を使用することが可能。

評価点

アクション性の高い戦闘

実は本作の戦闘は結構面白くできている。

技エフェクト

技のエフェクトが派手で、攻撃している手ごたえが感じられて楽しい。特に盾投げは使ってて楽しい。

分裂するグレネードや隕石を召還する角笛など、エフェクトだけでなく音も適度に派手で撃っていて気持ちのいい技が多い。

隕石を落とす角笛は必殺技

弱点による攻撃の使い分け

弱点に応じて弱攻撃、強攻撃、遠距離攻撃を使い分けるという戦略性はなかなかいい。戦闘中適度に考えることがあり、単調にならない。

さらに弱点を突かなくてもそこそこのダメージは入るので、ある程度ゴリ押しで突破できることも良いポイント。世の中には「この敵にはこの攻撃しか効きません」みたいな極端なバランス調整をしているゲームもあるが、そういう敵がいるとできることが少なくワンパターンな戦闘になってしまうものである。

弱攻撃、強攻撃、遠距離攻撃を自然とバランスよく使い分ける戦闘

敵の数や強さなどの状況によって、弱点を突いて効率的に戦うか、ゴリ押しで突破するかを選べるのは遊んでみると案外面白い。

まあ、10年前のMASS EFFECT 3と比べると、あっちのほうが面白かった。MASS EFFECT 3のほうが爆発の発動条件がわかりやすい、修得したスキルはいつでもすべて使用可能、技の発動指示も直感的で全体的に遊びやすかった。

性能にかかわらず好きな見た目の装備を着れる

着せ替えでいろいろな見た目を試す面白さがある。

装備のバリエーションもかなり多く、正統派な騎士風の鎧から、半裸のような青銅鎧、金ピカ、藁でできたカカシなど様々。

かっこいい鎧も多いが、ネタのような装備もある

ムービーの出来は結構いい

本作のムービーシーン、実は結構出来がいい。カメラアングルや演出は見ごたえがあってかなり工夫されている。キャラクターの動きも迫力があり、モーションの俳優が頑張ったんだろうと思う。

迫力のあるムービー

気になった点

ポリコレ要素

ターシュ

本作をポリコレゲーたらしめている存在

本作にはポリコレっぽい描写が結構あるが、最もそれが際立っているのが、パーティメンバーの一人「ターシュ」に関連する話だろう。

このターシュは「性転換疑惑のある」「ノンバイナリー」という設定があり、それが個人クエストでちょくちょく出てくる。

メンバー同士での会話でも、性別に関するものは多い

穢されたドラゴンを追うクエストの最中に唐突にキレだし「自分は本物の女になれない~」と発言する。穢されたドラゴンのほうがよっぽど気になる。
さらにクエストを進めると「自分はノンバイナリー」という発言があり。
そして主人公の目の前で母親と性自認の話で口論を始める、という展開もある。

母親との口論

これが、現実の問題を過剰に持ち込んでゲーム内の世界観を破壊しているとして、かなり荒れているのである。
一つフォローしておくと、ターシュのキャラ造形にはこの「ノンバイナリー」という部分が深いところまで組み込まれている。よくある、歴史考証を無視して女性兵士や黒人を配置する、みたいな意味もなくいるだけのポリコレではない。

正直「私は何を見せられているんだ」とは思ったが。

中世ファンタジーの世界観でどうやって性転換するんだろう? 手術? 魔法?

男性からブルードマザーを作れれば、ダークスポーンを超量産できるんじゃね?

キャラメイク-「代名詞」

キャラクターの「代名詞」を性別とは別に設定できる。
これは英語圏では性的少数者のことを男性代名詞の「He」や女性代名詞の「She」ではなく「They」と呼ぶことに起因するもの。

代名詞を設定できる

私は日本語でプレイしたのだが、決めて以降一度も意識することはなかった。代名詞を変えるとセリフも変わるのだろうか? まあ検証する気はないです。

キャラメイク-「手術跡」

上半身の手術跡を設定できる。
これは女性→男性に肉体が変化したトランスジェンダーが、乳房を切除した際の手術跡のこと。
「なんでこんな項目が存在するんだ!」と荒れに荒れた要素ではあるのだが…

手術跡のON/OFF

違いが分からない。

下着の種類

そもそも下着が上下とも隠すものしかないので、「手術跡」の項目をいじっても何の変化も見られないというオチでした。発売前の段階だとパンツだけの下着もあったはずですが、外圧に屈して見えなくしてしまったのでしょうか?

盛り上がるところは盛り上がるが、全体的にパッとしないストーリー

メインストーリーのあらすじ

主人公がソラスという人物を止めようとしているところから物語は始まる。
ソラスは人間がいる世界と、悪魔や精霊が住む世界の境目「ヴェイル」を破壊し、大量の悪魔を呼び寄せる儀式を行っていた。
ソラスに追いつき、間一髪で儀式を食い止めた主人公。しかし、主人公が儀式を強制的に中断したことが原因で、悪魔と精霊の世界「フェイド」に封印されていた古代エルフの邪神「エルガナン」と「ギランナン」が復活してしまう。
人々を支配しようとする邪神を倒すため、主人公はセダス大陸を巡って仲間を集め、神に対抗する軍を整えるのだった…

真ん中がソラス、左右がそれぞれギランナン、エルガナン

なんだろう…この若干自業自得感のあるストーリーは…。

その後の展開も、中盤の邪神が使役するドラゴンと戦う展開など、盛り上がるところは結構面白くなる。
しかし、後述するセリフのわかりにくさやキャラの魅力の少なさもあって、全体的に印象に残らない薄味な展開を感じることが多い。

頭に入ってこない会話

これは主人公「ルーク」とパーティメンバー「ナーブ」が会って間もないころの世間話なのだが…。

  • ルーク「よくメモを取っているよな。何を書いている?」
  • ナーブ「最近? 今わかっていることと、ソラスが状況を変える前にわかってたこと」
  • ルーク「つまり?」
  • ナーブ「あまりない。レースは嫌がるだろうけど、少しずつ着実に進めていくしかない」
  • ルーク「「あまりない」情報では世界を救えない。悪化する前に何とかしないと」
  • ナーブ「どうやって何とかする?」
  • ルーク「盛り上がっていこう」
  • ナーブ「それならまかせて」

結局ナーブさんは何のメモを取ってるの? 「盛り上げていこう」ってなんだよ?

雰囲気で何が言いたのか若干分かる気がしなくもないが、こういうセリフが次から次へと押し寄せてくると脳がパンクしてしまう。
多分翻訳の問題。セリフを一行ずつ翻訳しており、実際のゲーム画面や前後の文脈を翻訳者自身も把握しきれていないのだろう。海外のゲームだと結構な率で発生するものだ。

作中用語について

造語も説明なしにいきなり登場するものが多く、組織ごとの勢力関係が頭に入るまではストーリーの理解も難しくなる。初代はやってたので「ダークスポーン」や「ブライト」関連の話は大体わかったが、「ヴェナトリ」や「アンターム」関連は理解してないままどんどん話が進んでいった。

一応用語集的な解説ページはある。だが、「作中の本からの抜粋」という体をとっているせいで、解説が詩的で抽象的なわかりにくいものになっている。わからないから調べたのに、さらにわからないことが増えるという悪循環が発生している。

そもそもMASS EFFECTなどの開発陣がちゃんと作っていれば、会話中に「ヴェナトリって何?」とか「アンタームって何?」などと会話中に聞く選択肢が出てきたはずである。しかし実際はそんな選択肢はなく、主人公もNPCも皆これらの用語を理解して話しており、プレイヤーだけが置いてけぼりを食らっている状態である。

面白くなりそうな要素はあるのにあっさり終わるキャラストーリー

「悪魔に憑りつかれた暗殺者」や「魔法が使える唯一のドワーフ」といった面白くなりそうな設定はあるが、前述したわかりにくい会話も相まって、特に盛り上がらないまま終わってしまう印象を受けた。

ターシュに関しても、ドラゴンのように火を噴けるという能力があり、それが個人クエストにも関連してくる。しかし、前述した「ノンバイナリー」の描写に尺を割いたためか、結局火を噴く能力は何だったのかよくわからない、歯切れの悪い展開になっている。

初代ドラゴンエイジらしさは皆無

初代であるドラゴンエイジ:オリジンズは今でいうバルダーズゲート3に近い戦闘システムだった。フレンドリファイアがあって範囲魔法が必ずしも最強じゃないというバランス調整や、「HPがのこり何割になったら回復魔法を使う」とかこういう状況でこういう行動をとるみたいな設定が細かくでき、戦闘で頭を使うことが多かった。

本作はゴリゴリのアクションゲームであり、どちらかというと同じBioware開発のMASS EFFECTに近いシステムになっている。
大量解雇のせいでドラゴンエイジの開発経験者が全滅し、代わりにMASS EFFECT開発の人材で作ったのだろうか。

同じ開発がMASS EFFECTとゲームシステムが似ている

ビジュアル面でも変化が大きい。初代はダークファンタジーの世界観が強く、どこか暗さやみすぼらしさがあるビジュアルが多かった。戦闘後には自キャラクターの顔や体に血が付着する「血しぶき」演出があった。当時の品質のグラフィックではこれが結構な注目要素だったらしく、XBOX360公式のゲームソフト紹介番組で「血しぶき」演出が推されて紹介されていたことが思い出に残っている。

steamページよりhttps://store.steampowered.com/app/47810/Dragon_Age_Origins__Ultimate_Edition/

本作のキャラクターは煌びやかで派手なデザインが多い。所々金の意匠が入っているキャラグラフィックもあり、初代とは結構違う。

初代をやった私からすると、あのころの世界はもうなくなってしまったんだと悲しくなる。が、レビューでは単品としての出来を重視したいので「気になった点」の一つにしておこう。

両手武器が弱い

両手武器は片手武器(盾)に比べ、威力が高い代わりに振りが遅いという特徴がある。

が、振り遅すぎ、盾投げのバウンドが使えないという欠点が目立ち実用性がかなり低くなっている。
振りが遅すぎて振ってる間に敵の攻撃を食らうということが頻発し、盾投げもリソースを消費しない唯一の遠距離攻撃であり非常に有用なため、バウンドで連打できるかで戦闘効率が大きく変わってくる。

一応、行動不能になった敵をボコボコにするときなど、有用な機会もあるのだが…。

まあ、洋ゲーの両手武器が弱いのはスカイリムもそうだし伝統みたいなところはある。

不満点

プレイ時間を水増しするだけのミニゲーム

「光線を特定のスイッチに当ててギミックを起動する」、「空中に時限式の足場を作って移動する」、「赤い結晶を破壊してバリアを解き、閉ざされた扉を開ける」といったちょっとしたミニゲームがある。

その中でも、結晶を破壊してバリアを解くミニゲームは非常に単調な上に何度もやらなければいけない。

内容は単純なもので、たくさんの結晶があるが、一つを除いてバリアがかかっている。バリアのない結晶を見つけて壊すと別の結晶からバリアが消える。これをすべての結晶を壊すまで繰り返すと、最後はバリアが壊れて通れるようになる。穢れの膿を破壊するミニゲームもやってることは似たようなもの。

壊せる結晶(画像中央)とバリアに覆われた結晶(画像左)

このミニゲームはパズルとすら呼べない、頭すら使わず、面白くなる要素もなく、ただ壊せる結晶や膿を探してるだけ。プレイ時間を水増しする要素でしかない。

マイナス部分が大きく目立つ「態度が硬化」要素

この要素についておさらいすると、「回復スキルを使用しなくなる」「一部の攻撃スキルの威力が上がる」という効果がある。

実際はスキルの威力上昇より、回復を使えなくなるというマイナスのほうが大きい。本作の回復薬は同時に3つまでしか持てないため、大きな戦闘では薬だけでは足りなくなる場合も多いのである。

私の場合はルカニスの態度が硬化したが、どちらかを選ぶという都合上、ストーリーを進めると必ずどちらかの態度が硬化すると思われる。

ゲームシステム的な見方は置いとくとして、単純に嫌われてるだけなんだから、「おもしろそう!」とはならねぇだろ。

Biowareの多作品では一線超えると仲間がパーティから離脱することはあったが、態度が悪くなりながらも同じパーティにいるということはなかった。

なんつーか…昔はセンスがあったんだなって…

ちなみに個人クエストを全部クリアしてもずっと硬化したまま、最後まで直ることはありませんでした。

時間がかかりすぎてだんだん飽きてくるドラゴン戦

本作のタイトルにもなっている「ドラゴン」。舞台となるセダス大陸には巨大な「ハイドラゴン」が複数生息しており、ドラゴン戦はシリーズの注目要素の一つとなっている。

しかしこのドラゴン戦は単調なうえに時間がかかるため、だんだん飽きてくる。
よくあるアクションゲームの大型ボスのように、足を攻撃して転倒させ、弱点の胴体を狙う設計になっているのだが…
ドラゴンはかなり硬く倒すのに時間がかかる上に、面倒な仕様が多い。

  • 徐々に自動回復する障壁を張る。しかもHPの減少によって張りなおしてくる
  • 広範囲にダメージ床を敷いたうえでこちらの攻撃が届かない上空から遠距離攻撃
  • 帯電して近づくだけでダメージを受ける
  • 雑魚を無限召喚する

ドラゴン戦は、メインクエスト、サブクエスト合わせて7回ある。何度も繰り返すと代り映えがしなくなってくる。ドラゴンの行動パターンがそれほど多くないというのも単調さを加速させている。

最適化不足

  • 地面や小物の描写が10~20秒くらい遅れる
  • ロードが終わっても地面が描写されておらず、歩いているうちにマップの外に落下する
  • マップを開こうとすると30秒以上フリーズ
  • 敵の配置が遅れ、クエスト目標に敵を倒せと出ているのに敵がいない

こういうことが頻発する。そもそもロードにもかなり時間がかかっている。

描画が終わっていない街

敵の配置が遅れるせいで、目標を破壊しクエストクリアが表示されてから防衛用の敵が湧いて、困惑することも。

最低要求スペックにはHDD対応と出ているのだが…これで対応しているといえるだろうか。
私はSSDの容量ケチって最後までHDDで遊んだのだが、ちゃんと遊びたいならSSDに入れたほうがいいだろう。

まとめ

ピンからキリまで全部ダメかというとそうでもない

戦闘など悪くない要素もちゃんとありました。まあその戦闘システムも、MASS EFFECT 3の出がらしですけど。
ただストーリーが読ませる気ゼロの文章なのとキャラの魅力が感じられないのは残念ポイントでした。

初代と比べた世界観の変化については、結構大きな変化があって戸惑いました。多分本作がドラゴンエイジシリーズ初体験ならば、こうした変化もノーダメージで流せると思います。ですが、本作は説明が下手すぎるので、過去作をやってないとストーリーが詳細まで理解できない部分もあり、結局新規にも古参にも受け入れにくい物語になっていました。

HDDの最適化不足はマジで酷くてプレイ不可能一歩手前でしたが、それを除けば悪くもないし良くもない、「ザ・微妙」といった感じのタイトルです。100点満点中の50点くらい。記事冒頭の総合評価は☆2ですが、戦闘を加味するともう少し上がります。(総合評価の項目は幾ら弄ってもしっくりこないな…)

クリア実績。クリア率はそんなに悪くない

目立って叩かれている本作ですが、実績解除率を見てみると三割はクリアしてるんですよね。これは平均的な数値でむしろ高いほうかもしれません。買った人が「ポリコレがあるから途中でやめた!」ってなることは、実績だけ見るとあまりなさそうです。むしろ買う人が少なくなって売り上げが出ないことのほうが問題といえるでしょう。

最後まで読んでくれてありがとう!

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