はじめに

今更ドハマりしてしまったのでレビューします。
多くの人に対戦FPSとして知られているコールオブデューティ(COD)シリーズですが、Treyarchが開発したCODには「ゾンビモード」というゲームモードが存在します。
無限湧きするゾンビを相手に、いかに長く生き残れるのかを競うゾンビモードですが、本作BO3から、ソロでのクリアが実装されました。
海外勢には、「CODゾンビ史上最高傑作」とも称されるBO3ゾンビ。ついに全マップクリアを果たしましたのでレビューしていきます。ちなみにリメイクマップのORIGINSもクリアしてますが、MOONは運ゲーがヤバイらしいので未クリアです。(でも途中までで実績は取れちゃった)
注意
一部スクショにキャラクター変更MODを使用しています
https://steamcommunity.com/sharedfiles/filedetails/?l=japanese&id=2502115671
https://steamcommunity.com/sharedfiles/filedetails/?id=1404915347
SHADOWS OF EVILのソロクリアにはPC版のMODが必要です
https://steamcommunity.com/sharedfiles/filedetails/?l=latam&id=1944930083
本レビューはネタバレを含みます
基本情報
タイトル | Call of Duty: Black Ops III (Zombies) |
メタスコア | 73 |
steamのレビュー | 非常に好評 |
開発元 | Treyarch |
パブリッシャー | Activision |
対応ハード プラットフォーム | Microsoft Windows, macOS, PlayStation 4, PlayStation 3, Xbox 360, Xbox One |
総合評価:
UI | |
シナリオ | |
世界観 | |
キャラクター | |
グラフィック | |
音楽 | |
熱中度 |
要素
ラウンド制
ゾンビモードは(過去作までは)クリアが存在しない。無限に湧くゾンビを相手に、どれだけ生き残れるかを競うサバイバルゲームである。
一定数のゾンビを倒すごとにラウンドが進む。
1ラウンドのゾンビはゆっくり歩くだけで、ナイフ攻撃一発で倒せる雑魚。しかし、ラウンドが進むごとに、ゾンビは硬く、素早く、数が多くなっていく。
ポイント
ゾンビを攻撃するか倒すとポイントが手に入る。
攻撃を当てると10ポイント。ヘッドショットで100ポイント、近接キルで130ポイントなど倒し方によって得られるポイントが異なる
貯めたポイントは武器やパークを購入するためのお金として利用できる
武器を抽選するランダムボックスもある。一回950ポイント
アイテム
ゾンビを倒すと光るのアイテムをドロップすることがある
アイテムには複数の種類が存在する
ダブルポイント:得られるポイントが2倍
マックスアモ:弾薬とグレネードを全回復
デスマシーン:一定時間強力なミニガンを装備
クラフト
多くのマップにはクラフト要素がある。
マップ各所に落ちているパーツを集め、作業台で組み合わせることでアイテムを作成できる。
作成できるアイテム
- ゾンビシールド:後ろからの攻撃を防ぐ。ダメージが蓄積すると壊れるが、作業台から再入手可能
- アポシコン・サーバント:ブラックホールを作り出す強力な武器。SHADOWS OF EVILでのみ作能
- ラグナロクDG4:ゾンビを即死させる威力を持った近接武器。床に設置してトラップとしても利用可能。DER EISENDRECHでのみ作成可能
など
perk a cola
マップの各所に配置された自販機。ここで購入できるドリンクを飲むことで、様々な能力を獲得できる
perk 一覧
- ジャガーノグ:体力を上昇させる。これなしだと3発攻撃でダウンしてしまうところ、5発攻撃でダウンまで体力が上昇する。必須級のperk
- クイックリバイブ:ソロの場合、ダウン時に自動蘇生されるようになる。1ゲームで3回まで飲める。マルチの場合、他者蘇生の速度が上がる
- スタミンアップ:ダッシュ中の移動速度が上昇しダッシュ可能時間が伸びる。
pack a punch
WaWリマスターマップの一部を除いて、マップ上のどこかに配置された武器強化装置。
使用するにはそのマップ固有のギミックで開放する必要がある場合が多い。
一度武器を強化すると、威力、装弾数など全体的な性能が向上し、発砲音がレーザーのように変わる。
二回目以降の強化では、武器にランダムな特殊効果が付与される。この特殊効果は即死攻撃であり、どんなにラウンドが上がっても一撃でゾンビを倒せる
ゴブルガム
マップ各所に配置されたガムマシーンから購入できる。(各ラウンドの初回購入はタダ)
様々な効果のガムがあり、ゲーム開始前に5つ選ぶことができる。
クラシックやメガなどの分類がある。
- ノーマル:初期装備、もしくはレベルアップで獲得できる。個数制限なし
- メガ以降:ディヴィニウム液というアイテムを消費しガチャを回すと獲得できる
特に強力なゴブルガム(クラシック以外あまり使ってないけど)
- カメレオン:一定時間敵に見つからなくなる
- 逆錬金術:敵を攻撃するとポイントを得られなくなる代わりに弾が回復する
- 世界の終焉:ニュークのアイテムを取得する。現在出現中の敵を全滅させる
- パワー集約:各種アイテムの出現頻度がかなり上がる。インスタキルやデスマシーンが出やすくなるので、高難易度謎解きでも有効
謎解き
いわゆる「クリア」要素。各マップで決められた工程を完了することで謎解き達成となる。
過去作では謎解きクリアにはマルチが必須のマップが多かったが、本作のマップはSHADOWS OF EVIL以外ソロで謎解き攻略可能。ありがたや~
過去作リマスターマップもORGINSとMOONがソロで攻略可能となっている。
謎解きは総じて難易度が高い。
覚えることが多く、ほぼすべての工程をゾンビに追われながら行うことになるためである。
DLCでマップを購入する
BO3本体についてくるゾンビマップはSHADOWS OF EVILのみ。
それ以外については、DER EISENDRACH、ZETSUBOU NO SHIMA、GOROD KROVI、REVELATIONSはsteamで単品1200円で購入できる。
THE GIANTは900円。
残りは過去作リメイクマップで、ZOMBIES CRONICLES DLCを¥4490円で購入することで導入される。
評価点
デザインが非常にいい
小物や武器のデザイン、そしてサウンドエフェクトのクオリティが高い。
特にレイガンマーク3とKT4のリロードサウンドは何度でも聴きたくなる素晴らしい出来だった。
雰囲気は数多くのゲームをプレイした今でもトップクラスだと思う。
異形のモンスターに支配された1920年代の町、古城を改造して作られたドイツ軍の研究施設、ドラゴンが飛び交うスターリーングラードなど、マップごとに雰囲気が大きく変わり、まるで別のゲームをプレイするかのような新鮮さを与えてくれる。
- テレポーターなどの建造物
- マルグワ、パンツァーゾルダートなどの敵
- 土嚢や木片、機器などの小物
どれをとっても本作の世界観を際立たせ、魅力あるものにしている。
シンプルながらやりごたえのあるゲームプレイ
高ラウンド
ゾンビは一直線にこちらに向かってきて近接攻撃をするだけという単純な動きしかしない。移動速度もプレイヤーより少し遅いくらいで、走り回っていれば簡単にいなすことができる。同じところをグルグル回りながらゾンビを一か所にまとめる戦法は「トレイン」と呼ばれ、最もメジャーな攻略法として認知されている。
が、本作が簡単なゲームかというとそうではない。体力上限を上げても、ゾンビの攻撃は5発クラウトダウンしてしまう。トレイン中に地形に引っかかる、緊急回避用の武器を出していない状態でゾンビに囲まれるなどで、あっという間にダウンとなる。
マップデザインもトレインできる場所が少ないように、意図的に狭くデザインされており一筋縄ではいかないゲームモードである。
一度なら当たり前にできる動きを、100回、1000回と延々と繰り返し続けるという、自分を試すハードコアなチャレンジが本作の魅力となっている。
謎解き
初見では「絶対無理だろこんなの!」と言いたくなるが、結果としては全部クリアできた。
終わってみると、すべての工程が安定して攻略できるようになっている。クリアできるギリギリのラインを攻めている感はある。が…それはそれとして、繰り返しのプレイや参考動画の視聴は必須ではある。
謎解きの一部の工程紹介
魂集め
特定の場所の近くでゾンビを一定数倒すというチャレンジ。様々なマップでよく登場する。倒したゾンビから光が出てどこかに吸い込まれていくため、こう呼ばれている。
絵を記憶するミニゲーム
並んだモニターに4種類の絵が表示された状態で絵の位置を覚え、指定された絵がどこにあったのかを当てるチャレンジ。
気になった点
わかりにくい、面倒臭いという方向で難易度が高い
謎解きの一部の工程は、単純にやり方がわかりにくく、失敗して覚えるゲームになっている。本作にはセーブといった機能はなく、ゲームオーバーになったら最初からやり直し。謎解きの工程をミスっても即ゲームオーバーになはらないが、やり直すためにはラウンドを進める、つまりだんだん難易度が上がって死にやすくなるのでできれば避けたい。
zetsubou no shimaの対空砲
空中を飛んでいる飛行機を対空砲で撃ち落とす工程がある。そこでは調べるボタンを長押しして1.弾を装填 2.発射という手順を踏まなければならない。のだが、1.の弾が装填されたかどうかがボタンを押したときに「ガチャ」という小さな音でしか判別できず、外見上は見分けられない。2.の発射は飛行機が射線上に来た時に撃たなければならない。
そのため、「あれ? 装填したっけ?」となって、確認のためにもう一度ボタンを押したら発射してしまったり、飛行機が来た時にボタンを押しても、実は装填されておらず、うまく発射できないという状況になってしまう。
gorod kroviの爆弾解除
マップ上の6つの区画がモニター上に表示され、それらが順番に点灯していく。点灯した順番通りにマップ上にある青い装置を調べることで、爆弾を解除できる。
のだが、一度でもミスをすると即ダウンしてしまう。ソロはリバイブによる残機制で、ほかの工程とボス戦含めて3回までしかダウンできない。
まあ一時停止してメモを取れば安定して攻略できる。が、攻略動画を上げてる人は、総じてここの難易度がヤバいと言ってた。ちなみに、マルチでは一時停止できないらしい。
revalationsのリトルアーニー
アポシコン体内のマップで、「リトルアーニー」というグレネードのようなものを、特定の穴に投げ入れる作業。この穴はゾンビのポップ地点も兼ねており、穴から出てきたゾンビにリトルアーニーが跳ね返されてしまう。穴によって正しい投げ入れ角度が微妙に異なっており、しゃがんで入れると入りやすい穴と、伏せの姿勢で入りやすい穴が混在している。
さらにリトルアーニーの最大所持数は3つなのだが、合計9つの穴に投げ入れる必要がある。ランダムで出現するマックスアモ(一応5か6ラウンドから10ラウンド刻みで確定ドロップの場面はあるが)で補充しなければならないため非常に時間がかかる。さらにさらに、この投げ入れ作業は3つ刻みで保存され、アポシコン体内から出ると一部の進行がリセットされてしまう。と、特に慣れないうちはかなり面倒な作業となってしまう。
運ゲー要素が多い
特にzetsubou no shima以降
zetsubou no shima:植物から砲弾を取り出す工程
前述の対空砲に装填する弾だが、このマップ固有の「植物の育成」というギミックを使って取得する必要がある。
ゾンビがドロップする種を、マップ各所の育成用の土に埋め、各ラウンド1回、合計3ラウンド「青い水」と「マサムネの攻撃」を与える。ゾンビに追われながら、毎ラウンド植物に水やりするのはなかなか面倒な作業である。
しかし肝心の弾が手に入るかどうかはランダム。出ないときはなかなか出ないので、これで無駄にラウンドを回してしまい、ゾンビにやられて失敗してしまうことも多い。対空砲の弾以外の報酬も、マックスアモや蘇生インプリントなど有用なものが多いのが救いか。
gorod krovi:レイガンマーク3の取得
本作の謎解きに使用する武器、レイガンマーク3はランダムボックスからの入手限定となっている。どうやら出やすく調整はされてるようで、13ラウンドまでには手に入ることが多いが、出ないときはなかなか出ない。
ちなみに、レイガンマーク3は謎解きの工程的には必須ではない。しかしこのマップは難易度が非常に高く、これがないととてもじゃないがやっていられないくらい難しいのである。
revelations:アポシコンサーバント、リトルアーニー、(サンダーガン)の取得
revelationsでも、ランダムボックスから出てくる武器が謎解き攻略に必須となる。アポシコンとリトルアーニーは謎解きの工程でも使うため確定。サンダーガンも非常に強力なため、慣れない初心者のうちは特に持っておきたい。
アポシコンとサンダーガンがかなり強いため、ラウンドが上がってもそこまで難しくはならないが、それでも15ラウンドまでにリトルアーニーが出なかったらリセットしたほうがいいだろう。
外部の情報を仕入れるのが前提の設計
絶望の島以降など、外部情報なしだとPaPを利用するのすら難しい。謎解きはもちろん攻略情報必須となっている。
最近のゲームは外部の攻略情報なしでもクリアできるのは当たり前なところがある。企業系wikiが乱立しすぎてまともな攻略サイトが見つけにくいという環境のせいもあるが。
こういうプレイヤーに多くを求める設計でしっかり売れて、攻略情報を調べるとちゃんと出てくる、そしてゲームの評判もいいのは、コールオブデューティーという有名タイトルの特権だろう。
シナリオ
これは非常に評価が難しい。謎解きをクリアしただけではストーリーは全くと言っていいほど理解できない。「なぜその人物を殺す必要があるのか」「敵は何者で何が目的なのか」頭の上にハテナがいくつも浮かんでしまう。主人公たちはプレイ中ずっと声を聴いてるし、一緒に謎解きをクリアした相棒のような存在なので感情移入はしっかりできるのだが…。
しかし、ストーリー全体の構成は非常に美しい。
SHADOWS OF EVILでの主人公たちが行った「近しい人を殺してゲートを開き、最後には自分を唆したものに一矢報いる」という構図を、本編の主人公が宇宙というスケールで実行するのがグッっとくる。
そしてrevelationsのラストで主人公たちは過去に飛ばされ、英雄として崇められるようになる。Originsでずっと追いかけてきた過去の英雄たちは、実は未来の自分だったのだ!
ゾンビモード特有の「トレインなど同じことをひたすら繰り返す」というゲーム性や「セーブがなく、ゲームオーバーかクリアしてもまた最初からになる」といういわゆるループもののようなシステムが上手いことストーリーに落とし込まれている。
不満点
PC版に吹き替え・字幕がない
本作はキャラクターが個性的で、プレイ中のいろいろな場面でしゃべっている。強い武器を取ると突然歌いだしたり、大ジャンプするギミックの後吐きまくってたりと、結構面白そうなことを言ってそうな気がする。
のだが、日本語版には吹替も字幕もないためほとんどのセリフで何を言ってるのかわからない。
ちなみに次回作のBO4以降は改善され、PC版でも吹替ありで字幕もついてくる。
バグがたまに発生する
発生したバグ一覧
- der eisendrachのタイムトラベルの電気玉が出現しなくなる
- gorod kroviのマスターシリンダー用のバルブが操作できなくなる(時間切れではない)
- revelationsにおいて、召喚の鍵をもってワープゲートをくぐると、召喚の鍵が消滅する
- MOONにて、手足の部位が破壊されたゾンビの頭部の当たり判定がなくなる
STALKER2の記事でも書いたが、高難易度のゲームでバグはNG。
しかもこのモードセーブがないから、積んだら一からやり直しである。絶望しかない。zetsubou no bagu。
まとめ

圧倒的達成感
ビジュアルとサウンドがとにかく良くて、毎プレイが楽しいゲームでした。難易度は絶望的に難しかったけど、その分成長を感じてそれがまた達成感につながりました。

まあ半年後には工程全部忘れて元に戻ってるかもだけど

最後まで読んでくれてありがとう!
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